9月10日、富山市議会で避難所における子どもと女性への支援体制について質問しました。

避難所運営に関わる女性リーダー育成について
避難所の開設や、要支援者への対応などは、女性の参画が成否を決めるため、内閣府でも、平常時からの男女共同参画の推進が防災・復興の基盤となる、としています。
富山市地域防災計画にも避難所運営には、女性の参画を推進するとともに、男女のニーズの違いや男女双方の視点等に配慮するものとする、とあり、女性専用の物干し場、更衣室、授乳室の設置や生理用品、女性用下着の女性による配布、など、女性や子育て家庭のニーズに配慮した避難所の運営に努めるものとする、と記されています。
問1 災害時の避難所の運営には男女共同参画の視点が必要です。平時から地域の自主防災組織に女性リーダーを育成しなければ、災害時にその力を発揮することは困難と考えます。避難所の運営に関わる女性リーダーの育成にどのように取り組むのか、伺います。
回答 避難所の運営における子どもと女性のニーズや課題等を的確に把握し、男女の違いに配慮した防災対策を推進するためには、平時から女性の視点を取り入れることが重要であります。このことから本市では、防災危機管理部の職員並びに災害対策本部室要員や、避難所開設を担う地区センター要員に女性の配置を進めるなど、子どもと女性への支援体制の強化に努めております。
また、出前講座等の機会を通じて、自主防災組織等の役員に女性を選出し、女性の声を組織の意思決定に反映することの大切さについて啓発を行っております。
併せて、地域における防災リーダーとしての活躍が期待され、防災士に関する豊富な知識や技能を有する資格である防災士を養成するため、防災士養成講座の受講料の一部を市が負担する支援を行ってきたところであり、今後も女性の積極的な受講につながるよう広く周知し、女性リーダーの育成に取り組んでまいりたいと考えております。
乳児の避難想定と液体ミルクや哺乳瓶などの備蓄の現状について
避難所には、備蓄されている水や食料を食べることができない新生児・乳児が避難することも想定され、富山市の避難所には粉ミルクと液体ミルクが備蓄されています。粉ミルクはお湯でなければ溶解できませんが、一次避難所の電源が失われ仮に電気ポットなどがあったとしても使用できないことも想定され、災害時を見据えて液体ミルクの国内販売が承認され、備蓄が進められていると承知しています。
しかし、液体ミルク用のアタッチメント乳首や使い捨ての哺乳瓶は、まだ備蓄が十分に行き届いていません。
富山市では、現在、水と食料は100%の備蓄があると伺いましたが、赤ちゃんにとって、ミルクはまさに水・食料であり、赤ちゃんが生き延びるために避難直後から必要になるものです。母親が被災し、父親や祖父母など母乳を与えられない家族が新生児を連れて避難する状況は十分想定されます。
問2 発災時、避難所には備蓄されている飲料水を飲むことができない乳児が避難することが想定されます。本市の乳児の避難想定について、伺います。
回答 本市では、県が実施した「呉羽山断層帯の被害想定調査」において想定される全避難者数、約128,000人のうち、建物の全壊により非常食を持ち出すことができない約32,000人に対し、市町村の分担として4割にあたる12,900人の3日分に相当する食料や飲料水等の物資を備蓄しております。なお、備蓄物資の選定にあたっては、乳幼児、高齢者、女性、障害者などに配慮するとともに、食物アレルギーに配慮した食料の確保に努めております。
乳児の避難想定につきましては、具体的な避難者の人数は算出しておりませんが、本年8月末時点での本市の人口における1歳未満の乳児の割合は約0.6%であることから、一定の割合で乳児も避難者になると想定しております。
問3 避難所には父親単独あるいは母乳を与えられない母親、祖父母が新生児・乳児を連れて避難する場合が想定され、生命を守るために、液体ミルクやその哺乳に必要な乳首、使い捨て哺乳瓶の備蓄が必要と考えます。避難所での備蓄の現状をどのように認識し、今後どのように備えていくのか、伺います。
回答 本市では、一定の割合で乳児も避難者になると想定していることから、災害時の備蓄物資として液体ミルクおよびアレルギー対応の粉ミルクを備蓄しておりますが、使い捨て哺乳瓶等については子どもの成長段階においてその仕様が多岐に渡ることや、通常の育児に使用する物品であり、保護者が常に携帯しているものと考えていることから、現在のところ備蓄はしていないものであります。
また、大規模災害時には、市が備蓄する物資の提供だけでは、避難者の需要にきめ細かく対応することが極めて困難であることから、市民一人ひとりが各家庭の事情に合わせた備蓄を進めていただくことで、自助の取り組みを推進していくことが重要であると考えております。
一方で、母乳を与えられない母親・父親や祖父母が、新生児や乳児を連れて避難される場合や、被災状況によっては家庭内の備蓄を携行することができないことも十分に想定されます。このような中、県が令和6年12月に作成した「令和6年能登半島地震災害対応検証報告書」において、「備蓄物資の調達に当たっては、要配慮者、女性、子供にも配慮する」とされたことに加え、本市としても備蓄の必要性を十分認識していることから、ご提案の使い捨て哺乳瓶の備蓄について検討してまいりたいと考えております。
問4 避難所には液体ミルクの備蓄が進んでいると聞いております。賞味期限が短い液体ミルクのローリングストックにどのように取り組んでいるのか、また、今後備蓄を増やした場合には、その有効活用を図る必要があるが、どのように取り組むのか、伺います。
回答 液体ミルクにつきましては、お湯が手に入りにくい状況においても調乳を行う必要がないことから、本市においては、令和元年度より液体ミルクの備蓄を進めており、現在、約200個を備蓄しております。なお、この液体ミルクは賞味期限が1年と短いことから、一定期間を経過したものについて、まちなか総合ケアセンターにおける子育て交流サロンにおいて、防災啓発のための試供品として参加者へ配布することにより、ローリングストックを行っております。また、液体ミルクの備蓄数を増やした場合における新たな活用策については、これまでのまちなか総合ケアセンターでの配布に加え、子育て支援センターで開催される親子でのイベントにおいて配布を検討するなど、さらなる防災啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
これまでも議会において同様の質問は繰り返されてきましたが、備えが十分であるとは言えない状況です。
藤井市長の政治姿勢は「市民・現場・スピード」重視と伺っております。災害はいつ起こるかわかりません。市民や現場の声・情報を大切に、防災備蓄についてはスピード重視で取り組んでいただきたいと思います。