富山市の有機農業の取り組みについて質問しました

12月4日、富山市議会で富山市の有機農業の取り組みについて質問しました。

有機農業推進に関する交付金の補助期間について

野菜ソムリエの視点からも、質問させていただきます。富山市は令和5年、国の「みどりの食料システム戦略」に基づき、県と連携しながら「富山市有機農業実施計画」を策定し、オーガニックビレッジとしての一歩を踏み出しました。国の補助を受け、多くの関係者の努力によって有機農業の取り組みは少しずつ広がりをみせています。この点については、担当部局のご努力に敬意を表する次第です。

問1 有機農業の推進については国の事業を活用していますが、その補助対象期間はいつまでとなっているのか、伺います。

回答 農林水産部長:本市では国の「みどりの食料システム戦略緊急支援交付金」を活用し、有機農業の推進に取り組んでいるところであり、令和6年度からの5年間を計画期間とする富山市有機農業実施計画を令和5年度に検討・策定したところであります。なお、国の補助対象期間は3年間となっており、1年目は実施計画の検討・策定のための取り組み。2年目、3年目は計画に位置付けた有機農業を拡大する取り組みが対象となります。本市の場合、3年目となる今年度が補助対象対象期間の最終年度であり、令和8年度以降は、国の交付金に頼ることなく取り組むこととなります。

国の交付金や補助は今年度いっぱいで終了ということです。国の補助が終了する今こそ、オーガニックビレッジ、有機農業の取り組みを拡大しようと宣言した本市が問われるのは、補助なき後、どのようにこの有機農業の推進に取り組んでいくのか、市としての覚悟と持続の意思ではないでしょうか。

有機農業推進の取り組み状況と見えてきた課題について

国の交付金や補助は今年度いっぱいで終了ということです。国の補助が終了する今こそ、オーガニックビレッジ・有機農業の取り組みを拡大しようと宣言した本市が問われるのは、補助なき後、どのようにこの有機農業の推進に取り組んでいくのか、市としての覚悟と持続の意思ではないかと思います。

問2 有機農業の推進に向け、これまでどのような取り組みを行ってきたのか、また現在の取組面積の状況と、見えてきた課題についてお伺いします。

回答 農林水産部長:本市では令和6年3月に策定した実施計画に基づき、有機農産物の生産拡大と消費拡大の2つを柱に様々な取り組みを展開してまいりました。具体的には生産拡大では、栽培研修会や有機JAS認証に関する勉強会の開催、有機農産物の生産に必要な機械の導入支援などを行っているところであります。また、消費拡大では、学校給食での有機米の提供や、イベントでの有機農産物の販売、地場もん屋総本店での環境に優しい農産物コーナーの設置などを行っております。さらに今年度は、有機農業者や消費者、企業等との協働により、市内の有機農産物をふんだんに使った「オーガニックビレッジお弁当」の販売を行い、市内12の企業などに購入頂き、有機農業の普及啓発と消費の拡大を図っております。これらの取り組みにより、有機農業の取組面積は令和5年度末時点で約100ヘクタールであったものが、令和6年度末時点では約117ヘクタールと徐々に増えてきております。しかしその内訳を見ますと、これまですでに有機農業に取り組んでこられた経営体の面積増加が大半を占めております。このことから、さらなる拡大を図るには、新たに有機農業に取り組む農家の参入が必要でありますが、農家からは収穫量の低下、労力の増加の他、販売先の確保などを心配する声も聞いていることから、いかに有機農業に取り組みやすい環境を整えるかが課題であると考えております。

有機米は現在、一般の流通には乗らず、自ら作り、自ら売らないといけないということが、新規就労のハードルになっていると聞きます。ちょうど来週、市内の子どもたちの給食で有機米が提供されるとのことでした。五福小学校では、6年生の児童に向けて生産者の方からのお話もあるそうです。化学農薬や除草剤の使用を控えることで、水田が、カエルやトンボ、鳥類など、多様な生物の生息場所になることや、生態系そのものが持つ環境の循環の中で作られるお米であること、あるいは、令和の米騒動でお米の生産に注目が集まっている今、お米を作る人や富山の大地に想いを馳せる時間になることと思い、この取り組みの大きな成果の一つではないかと思っております。

有機農業の維持拡大について

問3 国の支援が終わった後、有機農業の維持拡大について、市としては今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。

回答 農林水産部長:本市の実施計画は、有機農業の面積を拡大するために、進捗状況により見直しを行いながら、令和10年度まで継続していく計画となっており、令和8年度以降も引き続きこの計画に取り組んでいくこととしております。国の支援終了後も取組面積の維持拡大を図るためには、新たな有機農業者の確保に努める必要があることから、県や農協企業等と連携し、有機栽培技術やスマート農業技術の普及拡大、有機農産物の販路開拓などにより、有機農業に取り組みやすい環境を整えてまいりたいと考えております。また今年度作成している広報動画を活用した普及啓発活動により、有機農業に対する理解を市民や農業者に広めてまいりたいと考えております。なお、環境保全や有機農業に関心のある企業と生産者が直接的に結びつき、労働力や生産物を分かち合うなど、企業等からの支援を受けながら有機農業に取り組める仕組みづくりについても、他都市の事例も参考にしながら調査研究してまいりたいと考えております。