災害時の地域情報の活用について質問しました

9月10日、富山市議会で災害時の地域情報の活用について質問しました。

市民から寄せられる災害に関する情報の取り扱いについて

大雨の際、道路の冠水や、浸水、川の増水など、状況の変化に最も早く気が付くのは地域住民です。重大な災害時は被害状況の把握が迅速で安全な救助や支援のために最初に行うミッションであり、現地に職員を派遣するとしてもその安全を守るために、リアルタイムの現地情報は貴重です。最近は個人のスマホからSNSを通じて地域情報が共有され、その情報を見て安全確認や避難行動をとる市民もいます。

現在、災害によって危険が迫る現場の情報を受け付ける市の窓口がありません。市役所でも、大雨対応に迫られる中、何度も同じような電話がかかってきたり、課をまたいで情報を共有しなければならないなど、市民からの情報への対応に当たる職員の皆様の負担は大きいと考えます。またそれらの情報は経緯は、復旧のみならず、次なる災害に備え準備をする上でも有用なはずです。

問1 線状降水帯等による冠水・浸水や地震による道路損壊などの地域情報は、発災時の支援ルート確保や次なる災害に備えるための貴重な情報であり、市民から寄せられる情報の蓄積はデータに基づいた防災のための貴重な資源と考えらます。市民からの地域情報はどのように取り扱い、蓄積しているのか、伺います。

回答 災害時における冠水・浸水や道路損壊など、市民からの地域情報につきましては、河川や道路を管理する建設部のほか、地域や林道に関するものは農林水産部、道路や下水道に関するものは上下水道局など、それぞれ応急復旧や、施設を管理する関係部局や、緊急通報としての情報は警察や消防などに寄せられます。
防災危機管理部においては、災害時に市民から寄せられた被害状況などの地域情報については、市民への注意喚起や、避難所を開設する判断材料などに活用しているほか、被害の拡大や二次被害を防ぐことを目的に、各関係機関と情報共有しているところであります。
また、市民から寄せられた地域情報をもとに、関係部局において現地を確認し、応急復旧対応に役立てるとともに、その被害情報については、国の統計調査や県へのの被害状況報告に利用しているほか、浸水対策の検討資料や、各ハザードマップの作成資料などに活用するため、適宜、蓄積しております。

デジタル技術やAIを防災に生かす取り組みについて

他市の事例を調べますと、神戸市では公式ラインで「神戸市災害掲示板」を運用し、被害情報や位置情報、現場写真を送信すれば、AIによってカテゴリー分類・位置情報ごとに集約され、地図上に表示されるシステムを運用していますし、福岡市のライン公式アカウントは、位置情報を使って「開設済み避難所」や「避難所情報」を検索・共有する機能があったり、平時から道路や河川の痛みなどのライン通報を受け付けています。

富山市にも公式ラインには通報メニューがあります。災害時の情報発信はもちろん、市民からの情報を受け取る窓口としても使えると思いますので、ぜひ、積極的に運用していただきたいと思います。

問2 市民からの地域情報は地域防災計画や災害時の共助を強化する取組に生かすべきです。まずは地域情報の集約にかかる労力を軽減するためにデジタル技術を活用した投稿先の設置、及び迅速かつ効果的な分析・共有のためのAI活用を含めたシステムが有用と考えられます。今後の取組を伺います。

回答 市民からの地域情報を集約するシステムについては、他都市において導入事例があることは承知しておりますが、災害時には偽情報や誤情報がインターネット上に拡散される問題が多数、報告されており、緊急性・優先性を適切に判断するためのツールとして活用するには課題が多いことから、現時点での導入は考えておりません。
しかしながら、防災分野におけるデジタル技術の導入については、業務の効率化や省力化を図りながら防災・減災を推進する上で重要な手段の一つであるとともに、デジタル庁において、デジタル技術を活用して災害予測や情報共有、避難支援などの防災活動を効率化・高度化する取り組みである防災DXを推進していることなどから、引き続き、国の動向を注視しながら、他都市の状況も踏まえて調査研究してまいりたいと考えております。